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日耳鼻専門医

2006/4/1@orl.wakayama-med
専門医資格
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予想問題2003
1 新生児聴覚スクリーニングの実際と対応
新生児スクリーニングに思う 立木孝 専門医通信70号 page18-19、久育男 H15,6 京都医学会誌
高度難聴があるほど早期発見早期治療が望ましい。(遅くとも1歳半まで)ABRで初回異常が出た場合は3から6ヶ月ごろに再検する。1歳前後でCORが安定するため、周波数ごと聴力反応を確認し、補聴器のフィッティングを行う。
問題点
厚生労働省平成12年度から新生児全員のスクリーニング検査の実施(日耳鼻に連絡なし)偽陽性が問題。生んだばかりの母親に心配をかけるのはどうか。陽性と診断された子供の対応や施設が全く確立されていない。進行性、後天性の難聴には対応できない。
2 感音難聴において難聴遺伝子が判明している病態は?
コネキシン26と難聴 宇佐美真一 専門医通信 76号 page 16-17、耳鼻咽喉科領域の遺伝カウンセリング 喜多村健 71号 page 12-13
難聴遺伝子と耳疾患 耳鼻咽喉科臨床 Vol196 No11 P939-947(03.11.1) 喜多村健
高度先天性難聴(ほぼ対称性、高音障害または水平障害で徐々に進行)、1000人に一人の割合 現在までに同定された難聴遺伝子で,最も多いのはGJB2(コネキシン26をコードする)遺伝子とミトコンドリア遺伝子(mtDNA母系遺伝)である。GJB2遺伝子 常染色体劣性遺伝(保因者は約2%) 蝸牛内ではらせん靭帯 コルチ器支持細胞に豊富に分布。ミトコンドリアDNAの塩基番号3243変異はMELASである。(脳卒中様症状、筋力低下、高乳酸血症、感音難聴)14歳頃から痙攣嘔吐で発症、難聴、耳鳴、めまいあり、進行する。 前庭機能低下。インフォームドコンセント:遺伝子解析をするにあたり家族のの同意必要。遺伝カウンセリング:正確な情報提供 疑問の解決 理解を深める 習熟した医師への紹介など
3 好酸球性中耳炎の病態と治療
好酸球性副鼻腔炎と好酸球性中耳炎との関連性について 耳鼻咽喉科展望 2003,12 Page472-480 森山寛 好酸球性中耳炎の保存的療法 JONS 2003 NO5 松谷幸子 好酸球性中耳炎の保存的療法 ENTONI 2002 18 62-66 松谷幸子 症状 ニカワ状耳漏(どろっとした)、外耳道の乳頭腫様肉芽の増殖 難聴 診断 多数の好酸球浸潤(肉芽生検にて) 特徴 気管支喘息が先行し、その治療過程でステロイド中止より耳漏が増悪する。    好酸球性副鼻腔炎併発している気管支喘息の場合は特に起こりやすい。 治療 ステロイド内服→セレスタミン内服、ステロイド鼓室内投与、骨導悪化時ステロイド点滴 改善時は、ステロイドの局所投与、ロイコトリエン拮抗薬。点鼻も併用。 感音難聴が進行することがあるので注意する。 再発することが多いので長期フォローが必要    手術的治療は耳茸減量。その後ステロイドを用いる。再発の可能性が高い。 4 好酸球性副鼻腔炎の病態と治療 好酸球性副鼻腔炎と好酸球性中耳炎との関連性について 耳鼻咽喉科展望 2003,12 Page472-480 森山寛 好酸球性副鼻腔炎 森山寛 専門医通信 70号 page 8-9 好酸球性副鼻腔炎 耳鼻咽喉科展望 2001,6 Page 195-201 森山寛 症状 鼻閉 喘息 粘調な鼻汁 嗅覚障害 粘膜腫脹 特徴 気管支喘息でステロイド中止より鼻閉が進行する。マクロライドが効かない。    鼻茸の多数の好酸球浸潤    鼻内は、両側鼻茸で充満 CTにて汎副鼻腔炎像 治療 手術で鼻茸減量し、手術後ステロイド内服、点滴、その後、セレスタミン内服ステロイド点鼻などを使用する。オノン、IPD内服。 手術しても容易に再発する。術後ステロイド中止から再発する。 好酸球性中耳炎を起こしやすい。アスピリン喘息に合併しているもしくは、移行していく可能性がある。 5 急性喉頭蓋炎の診断と治療、緊急気道確保の方法 急性喉頭蓋炎 北原哲 専門医通信 65号 page20-21 後頭蓋に限局した急性化膿性炎症。細菌性感染(Heamophilusinfuenzae、aureus Naisseria)。成人に多い。咽頭所見が軽い割りに、嚥下痛の症状が強い場合疑う。 間接喉頭鏡、喉頭ファイバーで診断を付ける。 抗生剤、ステロイド投与。入院治療する。呼吸困難に対し、気管切開の用意、もしくはできる施設への転院。気管切開をするかどうかは診察をした医師の判断。迷ったときは気道確保に踏み切る。 緊急気管切開 半座位、縦切開。4%キシロの気管内投与。余裕が無いときは切開後輪状甲状間膜の小切開にて気道を確保し細いチューブを入れておく。その後落ち着いて気管切開をする。 6 病巣扁桃疾患、特にIgA腎症と扁桃との関連 扁桃病巣感染症 原渕保明 専門医通信 63号 page14-15 IgA腎症 JOHNS 1996 7 山中昇 扁桃が原病巣となり、それ自体はほとんど無症状であるか、または時に症状を呈すると言った程度に過ぎないのに扁桃から離れた諸臓器に反応性の器質的または機能的障害を引き起こす病態。 掌蹠膿疱症 胸肋鎖骨過形成症 IgA腎症 扁摘が極めて高い有効性がある その他、尋常性乾癬 アレルギー性紫斑病 女性のほうが多い  慢性扁桃炎像 前口蓋弓発赤 上気道炎、扁桃炎の際に症状悪化する 扁桃誘発試験(扁桃マッサージ法 超短波誘発法)→体温 赤沈 白血球数 尿所見を見る 扁桃打消し試験(陰窩洗浄法)→症状改善 インプトールによる麻酔 手術によって一過性に症状が悪化する場合が多く、その後、寛解し、改善に向かう。 IgA腎症 上気道感染症後に肉眼的血尿が見られる。扁桃は肥大型(掌蹠膿疱症は埋没型) 扁摘後、血中IgA値の減少、血中免疫複合体の減少、尿蛋白減少、進展の防止 7 Ejnell法の実際と問題点 頭頚部外科手術 トラブルの予防とその対応 喉頭手術 声門開大術におけるトラブルの予防と対策 JOHNS Vol.19, No.3, Page419-426 (2003.03.01) 両側反回神経麻痺に伴う呼吸困難に対し、声門開大術をおこなう ・Ejnell法(声帯外方移動術) ・Woodman法(声帯外転術)⇔披裂軟骨内転術 ・声帯焼灼術(ラリンゴ下) ・披裂軟骨摘出術 切除術(ラリンゴ下) Ejnell法 甲状軟骨を露出し、甲状軟骨から声帯の上下に注射針を挿入し糸を通し、声帯を外方に牽引する。動きの少ない側を行う 術前レントゲンで骨化を評価する 特徴 確実に外方移動できる 喉頭の枠組みは壊さない 可逆的である 比較的手技が容易 声帯披裂部に侵襲をくわえないため術後音声が比較的良い 問題点 外切開と直達鏡下両方のアプローチが必要 針を刺すのと糸を通すのが難しい 嗄声がくる(発声に重点を置くならこの手術はせずに気管孔を残す)嚥下困難の可能性 術後糸が切れたり、声帯に埋没したりして、再手術の可能性もある 8 副咽頭間隙腫瘍の診断と治療 副咽頭間隙は、ほとんど脂肪組織で構成されているのでここから発生する腫瘍は、希であり、ほとんどが周囲から発生した腫瘍の進展波及である。内頚動脈、内頚静脈、舌咽神経、迷走神経、副神経、舌下神経、交感神経がある。 ・耳下腺深葉から発生した腫瘍(多形腺腫 ワルチン腫瘍) ・神経原性腫瘍(神経鞘腫 神経線維腫など)  ・その他(脂肪腫 血管腫 グロムス腫瘍) 検査 MRI CT は必須、必要であれば、血管造影検査 PET MATAS testなど。 手術療法 口内法 外切開法(下顎離断) 神経原性腫瘍ではできるだけ核出術とする。 術後、声門狭窄、神経脱落症状 嚥下障害が疑われるときは、気管切開をする。 9 補聴器とその適合の実際、医療法改正と補聴器 補聴器適合検査 小寺一興 専門医通信 70号 page 14-15 埋め込み型補聴器の現況と将来 小寺一興 専門医通信 70号 page 16-17 一般的な補聴器は1000~4000Hzを中心に増幅する特性がある。水平型、高音漸傾型が適応。その他は、デジタル補聴器。箱型 耳かけ方 挿耳型 大人 補聴器装用耳の選択は、基本的に良耳。 純音聴力検査(適応は、良耳40dB~45dBから4分法にて、90dB以上は効果が低い) 語音明瞭度検査(60%以上であればほとんどの会話の理解が可能。20%以下は厳しい) フィッティング 利得調整 リニア、ノンリニア増幅 イアモルド カプラ 小児 乳幼児の難聴が発見され次第、補聴器の適応を判断する。言葉の習得が目的。 COR(条件詮索聴力検査、6ヶ月から2歳)遊戯聴力検査(2,3歳から)、ABR OAE 繰り返し行うことが重要、慣れることが大事。両側装用が原則。 奇形があるときは、骨導補聴器 2歳以上100dB以上は、人口内耳の適応 薬事法改正 補聴器は医療器具として、資格が無いと販売できなくなる。 10 副鼻腔真菌症の病態と治療 外来治療でどこまで治るか-保存療法の限界 副鼻腔真菌症 JOHNS Vol.19, No.10, Page1467-1469 (2003.10.01) 無症状から人間ドックなどから偶然見つけられるケースが増えてきている。 1 Acute/fulminant(invasive) 急激に増悪する組織侵襲型 電撃型(骨破壊あり)死亡する時もある 2 Chronic/indolent(invasive) 慢性に経過するが組織侵襲型 慢性浸潤型(骨破壊あり) 3 Mycetoma 洞内に真菌塊を形成するも組織非侵襲型 寄生型 4 Allergic fungal sinusitis アレルギー性副鼻腔真菌症 片側 2/3が上顎洞 アスペルギウスが一番多い ムコール カンジダ 自然孔付近に乾酪様物質が存在する CT MRIにて診断がつきやすい  CT:内部不均一 石灰化 洞内高吸収域の存在と骨肥厚 MRI:T1 低信号 T2 低信号から無信号 治療 手術が原則 経鼻的内視鏡下手術にて上顎洞開放 もしくは 上顎洞根本術    急性期には、抗真菌薬を。 11 GERDの病態と治療 JOHNS 咽喉頭異常感症と逆流性食道炎 久保武 gastroesophageal reflux disease 胃食道逆流症 咽喉頭異常感症の原因の1つ(嗄声 慢性の咳嗽 咽頭痛 喉頭肉芽腫) 主訴に胸焼けがある。逆流性食道炎があるときとないときがある(内視鏡下にて) 病態 一過性下部食道括約部弛緩(食道裂孔ヘルニアを含む)による直接的な胃酸の刺激または、食道下部の刺激による迷走神経反射 診断 24pHモニタリング バリウム検査 PPIテスト(3から4日服用さす) 喉頭の所見は正常から粘膜の発赤腫脹、喉頭肉芽など 治療 生活面の改善(暴飲暴食の改善、体重減少など)手術(Nissen法)    制酸剤 酸分泌抑制剤(H2blocker PPI) 12 睡眠時無呼吸症候群の診断と治療選択 睡眠時無呼吸症候群の診断と取り扱い 宮崎総一郎 専門医通信 76号page 10-11 Sleep Apnea 睡眠中10秒以上の無呼吸 Hypopnea 呼吸中に10秒以上の著名な抑制(呼吸運動の50%以下) 身長 体重 BMI(25以上)血圧 小顎 頭部側面レントゲン ファイバースコープ(上咽頭観察) 鼻腔通気度検査 簡易睡眠呼吸検査 睡眠ポリグラフ検査(ポリソムノグラフィー) 問診 ESS(Epworth sleepiness scale) 治療 AHI 簡易検査で40以上であれば、nasalCPAPの適応    簡易検査で15〜40は、睡眠ポリグラフ検査にて精密検査 nasalCPAP 上咽頭閉塞  全周型 nasalCPAP 軟口蓋型 nasalCPAP UPPP LAUP  扁桃型 扁桃摘出 小児 アデ切 扁摘 舌根沈下 歯列プロテーゼ(スリープスプリント) 体重減少 13 急性中耳炎の難治化の原因と治療について 小児の反復する中耳炎 松武光子 専門医通信 64号 page 4-5 3大起炎菌 肺炎球菌 インフルエンザ菌 モラキセラカタラーリス 原因 集団保育 薬剤耐性菌の増加(PRSP BRNAR MRSA ムコイド型肺炎球菌) 抗菌薬の乱用 母乳栄養の減少 リスクファクター 6ヶ月から2歳(IgG2の低下のため)集団保育 抗菌薬の投与後 ABPCをfirst choice とする。耐性化には倍量投与も考える。 鼻咽腔より細菌検査をおこなう。その結果による適切な抗菌薬の選択 急性期の鼓膜切開 semi-hot earに対するチューブ留置 鼻処置 鼻汁の改善 試験予想問題 耳管機能検査の実際 山下敏夫 JHONS 2003Vol19 耳管の機能は、耳管換気能 排泄能がある。耳管機能検査は、換気能である開大能を調べるものである。 耳管通気度検査(カテーテル法 バルサルバ法 ポリッツエル法) 耳管鼓室気流動態法 鼻咽腔より圧負荷を行い、外耳道の圧の変化を記録する。嚥下で元に戻るのが正常 音響耳管法 鼻孔から音圧負荷を行い、外耳道で拾い記録する。嚥下時咽頭雑音を拾うと正常 加圧減圧法 鼓膜穿孔があることが前提となる。外耳道から陽圧、陰圧を負荷する。嚥下で圧が元に戻る。 喉頭アレルギーについて 咽喉頭異常感症の中にアレルギーが関与していることがある。 咽喉頭異常感症のうち約5%と考えられている。季節に関与することがある。 症状としては、イガイガ感 異物感 乾燥感などの咽喉頭異常感、乾性咳嗽、嗄声、呼吸困難 鑑別診断 慢性の咳から 咳喘息 アトピー咳嗽 非喘息性好酸球性気管支炎  咽喉頭異常感から GERD 咽喉頭異常感症 後鼻漏 喉頭所見では、披裂部の蒼白化、浮腫状変化、喉頭蓋の浮腫状変化、声帯発赤、異常なし 検査 好酸球の増加 アレルゲン検査 血清IgE 抗ヒスタミン薬 抗アレルギー薬が有効 嗅覚障害 副鼻腔炎 外傷性 特発性 分類 呼吸性嗅覚障害 末梢神経性嗅覚障害 中枢性嗅覚障害 混合性障害 診断 鼻腔所見 CT MRI オルファクトメーター(検知と認知 平均嗅力損失値) アリナミンテスト(予後の判定できる?) 治療 副鼻腔炎の治療(保存的 手術的) ステロイド点鼻 内服 原因薬剤の中止(5−FU) 味覚障害 特発性 亜鉛欠乏性 薬剤性 電気味覚検査 ろ紙ディスク法 採血(亜鉛 鉄 銅 末血)ガムテスト 舌乳頭の観察 亜鉛3ヶ月内服 その他原疾患の治療 悪性黒色腫  口腔(口蓋歯肉)が一番多い その趾鼻腔、副鼻腔 症状 鼻 易出血性ポリープ(黒色または白色) 鼻閉     口腔 粘膜色素沈着 易出血性  病理 悪性黒子型 表在拡大型 結節型 末端黒子型 HE染色 メラニン顆粒の存在  免疫染色 S-100陽性 ビメンチン陽性 ケラチン陰性 LCA陰性 CT enhance(+) MRI T1high T2iso ややlow 治療 拡大腫瘍摘出術     放射線療法    化学療法(DAV CDVtherapy)    インターフェロン療法 5年生存率 30%程度 結核について 中耳結核 肺結核に合併するものもあるが単独の場合も多い。症状は中耳炎と同じ。 鼓室内、鼓膜のフィブリン様白苔 蒼白な肉芽  抗生物質に反応しない 外耳道狭窄(凸凹) 結核の既往 顔面新神経麻痺 幻暈 診断 塗抹検査 培養検査(結核菌培養 小川培地)PCR 病理(ラングハンス巨細胞 類上皮性肉芽腫 乾酪壊死 結核結節 抗酸菌の証明)ツ反 画像診断(肺Xp 中耳CT)  治療 結核予防法に準じる 2日以内の保健所の届出 耳漏中にガフキー陽性は命令入所 イソニアシド リファンピシン エタンブトールorストレプトマイシン 6ヶ月間投与 手術 感染経路の証明 喉頭結核 嗄声が主訴 痛みは殆どない 肺結核が合併している場合がほとんど 喉頭癌との肉眼的鑑別は難しい 疑えば、ツ反 喀痰検査 胸部Xp 生検を行う。PCR 結核性リンパ節炎 肺外では一番多い グロームス腫瘍(頚動脈小体と類似したグロームス小体からの腫瘍) 鼓室型 経静脈球型 血流が豊富な腫瘍である。3〜10%に遠隔転移が見られる。1〜3%にカテコラミン産生 症状 拍動性耳鳴 難聴  MRIにてsalt and pepper appearance(血管が黒く抜けるため)CT(骨破壊) 血管造影 手術(鼓室型は手術中心 経静脈球型は手術+放射線) 放射線療法40〜50Gy 塞栓術(これで腫瘍壊死させることはできない) 鑑別診断 高位頚静脈球 コレステリン肉芽腫 2,感音難聴において難聴遺伝子が判明している病態は? 参考文献:難聴遺伝子と耳疾患 耳鼻臨床96:11;939?947.2003 喜多村健 ミトコンドリア遺伝子異常と感音難聴 専門医通信48 喜多村健 コネキシン26と難聴 宇佐美真一 専門医通信76 耳鼻咽喉科領域の遺伝カウンセリング専門医通信71 喜多村健 *原因不明の感音難聴で頻度の多いのは、難聴以外に臨床徴候のない非症候群性感音難聴で、耳鼻科診療にて経験することが多い。 *現在までに報告された難聴遺伝子で、最も罹患患者が 多いのはGJB2(コネキシン26)遺伝子とミトコンドリア 遺伝子である。 * GJB2遺伝子は欧米では先天性高度難聴の約3分の1。日本でも非症候群性劣性遺伝性難聴の20%はGJB2遺伝子 変異による難聴とされている。GJB2遺伝子変異と並んで、多いのはミトコンドリア遺伝子による難聴である。ミトコンドリアDNAの塩基番号3243における変異で3%、塩基番号1555の変異で3%と報告されている。 1) 3243変異の臨床症状はMELASにみられる筋力低下、脳卒中様症状、高乳酸血症、糖尿病、感音難聴など。 聴覚障害の特徴は*オージオグラムはほぼ対称性の感音難聴を示し、高音障害または水平型を呈する。*難聴は緩徐に進行する。 * 内耳障害とする報告が多いが、後迷路障害の関与を示唆する報告もある。 2) 1555変異ではストレプトマイシンによる難聴が家族性に発生することがあり母系遺伝であることが指摘され、ミトコンドリア遺伝子異常の関連が推測された。 聴覚障害の特徴はSM投与歴の有無に関わらず*オージオはほぼ対称性で、高音障害型。*難聴は少なくともある時期に進行性である。*内耳障害を示す * mtDNA3243変異を有するMELASの現病歴 14歳時に痙攣が生じ、その後頭痛を伴う嘔吐を繰り返すようになり、17歳時のオージオで高度漸傾型の感音難聴が認められる。 17歳時の語音最高明瞭度は右が58%、左が54%であった。 難聴以外に耳鳴り、めまいも訴えていた。 筋生検でragged red fiberが同定され、血中乳酸値とピリルビン酸が高値であり、血液より抽出したDNAよりmtDNA3243変異が同定され、MELASと確定診断された。純音聴力検査は27歳時が最後であり、17歳時よりは難聴の進行がみられた。 21歳時に氷水10mlを使用した温度眼振検査では最大緩徐相速度は右が9.4deg/秒、左は8.8deg/秒と低下していた。 22歳時より重度の糖尿病を発症し、30歳時に肺炎に罹患して死亡した。母親もMELASと診断されている。 7.Ejnell法の実際と問題点 参考文献Ejnell法の問題点と対策の検討 耳鼻49:275?278久育男     反回神経麻痺 日耳鼻夏期講習テキスト93?105 1)適応の決定 本手術では一般的に術後音声が劣化する為、職業や日常生活上、音声の必要性が高い場合は非適応。 2)術前説明 ビデオで喉頭の状態を見せ、病状をよく説明する。 術後、十分な声門間隙が得られない可能性や場合によっては再手術が必要になる可能性を説明 術直後、えん下困難を生じる可能性がある 3)術前準備  術前音声の録音、評価を行う  高齢者ではエックス線検査にて甲状軟骨の化骨の程度と部位を  把握 4)術側の決定  声帯運動回復の可能性に左右差がある場合は回復の少ない側を  選択する。左右差がない場合は運動障害の大きい側あるいは声帯  萎縮の軽度な側。 5)刺入位置、刺入方向の設定  頚部外切開、甲状軟骨を露出、甲状軟骨切痕と甲状軟骨下縁と  平行な線を想定し、その線の上下に刺入点を設定し、直達喉頭   鏡下に観察しながら、声帯の上下に注射針を刺入する。  声帯膜様部を単に糸で外方移動するだけでは効果が少ない為  、被裂軟骨の回転効果を期待し、糸を外下方に牽引する。 6)刺入後の糸の処理  上下両方に2針を挿入し、別個に2本の糸を直達喉頭鏡下に  摘んで喉頭鏡外に出し、両者を結紮する。  結ばれた糸の結び目が喉頭内にある声帯上側の針先に移動するよ   うに喉頭外の上側の糸を引っ張る。結び目が針先にしっかりと固   定されたのを確認したあと、糸ともに抜く。 7)声帯牽引の位置と程度   術後に十分な声門間隙を確保する為、出来るだけ強く牽引する 8)結紮後の糸の固定   シリコンブロックを用いる。 術後療法 * 声門部の浮腫を認める場合は、当日ステロイドを点滴する 針の刺入を繰り返した症例では被裂部の浮腫をきたし、 えん下困難を訴えることが多く、必要に応じて経管栄養。 術後1週間は沈黙。 術後の問題点と対策 *術後、糸が断裂したり声帯に埋没したり、外方移動した声帯が内即に戻ってしまうことがある。 糸が断裂した場合は3?0ナイロンを使用していた場合は2?0 ナイロンで再手術。 * 糸が声帯に埋没して声帯が再狭小化した場合、呼吸困難がなければ経過観察、あれば再手術。 * 利点:喉頭の枠組み構造を破壊しない     手術手技が比較的容易     声帯、被裂部に侵襲を加えない為、術後音声が比較的よい     声帯運動が回復した場合には糸を切断すれば現状に戻せる * 欠点:頚部外切開が必要      頚部と直達喉頭鏡下からの2方向の対応が必要 5,急性喉頭蓋炎の診断と治療、緊急気道確保の方法 参考文献 急性呼吸困難 日耳鼻夏期講習テキスト 湯本英二 軽い咽頭痛やのどの違和感などの上気道炎症状が先行し 中咽頭の所見に比してえん下痛、呼吸困難を訴える。Hoarsnessは みられないことが多い。診断はファイバーによる視診。 初診時に喉頭蓋の腫張が軽度であっても、2,3時間で急速に増悪して窒息することがあるので、入院治療が原則である。 小児よりも成人、とくに30?60歳代の男性に多い。 呼吸困難が高度な時は気管内挿管、または気管切開術。 喉頭浮腫の強い場合は挿管できないので気管切開または輪状甲状間膜を経てミニトラックを挿入。 通常は抗生剤とステロイド剤を経静脈的に投与することで軽快する。 4,好酸球性副鼻腔炎の病態と治療 * 背景;成人に多い。副鼻腔粘膜への好酸球浸潤が著しく難治性、     再発性であることはアレルギー性鼻炎合併副鼻腔炎と似て     いるが、アレルギー性鼻炎との関わりが少ない点が異なる。     アスピリン喘息に合併することが多い。 * 臨床像;鼻汁は粘調性(好酸球多数)。      多発性の鼻ポリープを認める。中鼻道病変が強く、従っ       て嗅覚障害が多い。 *合併症:気管支喘息、好酸球性中耳炎 *治療;手術治療に抵抗性で、鼻茸は再発しやすい。マクロライド療法に抵抗性あり、局所ステロイドも無効の事が多く、全身投与が効果ある。 1, 新生児聴覚スクリーニングの実際と対応 参考文献:京都医学会雑誌 平成15年6月久育男                  高度難聴であるほど早期発見、早期療育が望ましい。遺伝性難聴や難聴に関連する先天奇形や疾患のあるハイリスク児はほとんどが1歳未満に診断されている。現在、制度化されている聴覚検診は3歳時聴覚検診のみであるが、高度難聴に関しては1歳6ヶ月頃までに診断し療育を開始することが望ましい。 乳幼児に対する聴力検査はABRやDPOAEといった他覚的聴力検査と聴性行動反応聴力検査(BOA)、条件詮索反応聴力検査(COR)、遊戯聴力検査(play audiometry)等の発達年齢に応じて行う乳幼児聴力検査に大別される。 ABRは多くの場合クリック音を用いて行うので3000Hzを中心とした 高音域の閾値を反映している。ABRの閾値が悪くても低音域の聴力が良い場合やABR閾値が正常であっても低音域の聴力が悪い場合もある。このため、ABRのみでは難聴の確定診断や補聴器フィッティングは不可能で、必ず年齢に応じてBOA,COR遊戯聴力検査により周波数ごとの聴力反応を確認し、総合的に診断することが必要である。 ABRについては初回に異常が認められたものの成長と共に、再検時には正常化する場合があり異常所見を認めた場合は必ず再検する必要がある。再検の時期としては月齢3ヶ月から6ヶ月頃が適当である。また、CORが安定し、確実な結果が得られる時期は症例により異なるが、ほぼ1歳前後で可能となるのでそれまでは経過観察が必要である。 新生児聴覚スクリーニングについては 1) 1回の検査では確定診断できないこと 2) 難聴の程度や聴力型はCOR等の結果を見ないと確定診断できないことを認識した上で行う必要がある。 検査上の問題以外に保護者への適切な説明と充分なフォローアップが必要である。 新生児聴覚スクリーニングで正常とされた症例でも進行性難聴や後天性難聴が出現する可能性がある。保健所健診においてはスクリーニングが正常であった症例に対しても聴覚に関するフォローは必要と考えられる。保護者による観察のポイントを啓蒙する為に母子手帳をもっと活用しようとする提言もなされている。 12 睡眠時無呼吸症候群の診断と治療選択 睡眠時無呼吸症候群の診断と取り扱い宮崎総一郎 専門医通信76 1、 診察前にチェックする項目     身長、体重、血圧、頸位の測定、肥満度を記載   肥満度BMI 2, 問診 :質問用紙の記入 3, 診察:鼻閉の評価、鼻疾患の有無、中咽頭形態を記載 4, 検査:軟性ファイバースコープ、鼻腔通気検査      上咽頭側面レントゲン、睡眠時のビデオ記録      簡易睡眠呼吸検査、睡眠ポリグラフ検査 5, 外科治療:*手術にあたり考慮すべき因子 1) 口蓋扁桃肥大2)軟口蓋長 3)肥満度4)鼻閉        軟口蓋咽頭形成術(UPPP)   扁桃摘出術        LAUP(レーザー使用口蓋垂形成術) 13 急性中耳炎の難治化の原因と治療   専門医試験問題と解答1999?2003 1) 主な起因菌  肺炎球菌、インフルエンザ菌、モラキセラ・カタラーリス 2) 薬剤耐性菌の種類と増加している原因 種類:PRSP,BLNAR,MRSA,ムコイド型肺炎球菌 原因:抗菌薬の乱用、集団保育、母乳栄養の減少 3) 治療法:鼓膜切開、チューブ留置       鼓室内貯留液、鼻咽腔ぬぐい液細菌検査       抗菌薬の適切な選択と使用       鼻処置、鼻汁の改善       集団保育より回避       IgG,IgG2低下例への免疫グロブリン補充療法